指きらない
また明日、な! と差し出された小指に、リドルはきょとんとするばかりで。チェーニャが指を繋ぐ意味を説明すると、鈍色の瞳をますます曇らせてしまった。やっぱり行けたらでいいよ、と撤回してリドルを帰した後、指切りは残った二人で交わされた。明日も明後日も、自分たちの方からリドルに会いに行こう、と。リドルは何も負わなくていい。決意は自分たちの中だけにある。だから恋仲になったある日、リドルが決意を負いたいのだと切り出した時はまず狼狽が先に来てしまった。小指ではなく、薬指を取られて。
また明日、な! と差し出された小指に、リドルはきょとんとするばかりで。チェーニャが指を繋ぐ意味を説明すると、鈍色の瞳をますます曇らせてしまった。やっぱり行けたらでいいよ、と撤回してリドルを帰した後、指切りは残った二人で交わされた。明日も明後日も、自分たちの方からリドルに会いに行こう、と。リドルは何も負わなくていい。決意は自分たちの中だけにある。だから恋仲になったある日、リドルが決意を負いたいのだと切り出した時はまず狼狽が先に来てしまった。小指ではなく、薬指を取られて。